絞り染めの種類

本疋田絞り

布をつまんで4つに折りたたみ、絹糸を6~7回巻いて粒状に絞ります。
わずか2mmの絞り目を斜め45度方向に連ね、面的な模様を表現します。
白い粒が子鹿の背の斑点を思わせることから、その名が付けられました。数ある絞り染めの中で最も手間がかかる技法です。

人目絞り

布をつまんで4つに折りたたみ、糸を2回だけ巻いて粒状に括り、絞り目を連ねて、線描で図柄を表現します。

小帽子絞り

絵模様を描くときに使われる技法です。染色液が染み込まないように、芯を入れてビニール、竹皮、などで.帽子のように覆って糸で巻き付けます。

竜巻絞り

生地を丸棒状にして、上から下へ糸をらせん状に巻きつけて染めると、表面に見えている部分だけが染まります。それが竜のように見えることから竜巻絞りと名付けられました。

むらくも絞り

生地を手で寄せ集めたり、押し縮めたりして染色すると、濃淡の色むらがある文様が浮かび上がります。
それがむら雲を思わせることからむらくも絞りといわれました。
染め上がりは一つひとつ異なり、偶然の要素が多いだけに面白味があります。

縫い締絞り

布の一部を糸で縫い、その糸を引き締めて染料が入らない部分を作ります。
平縫い引き締め絞りや巻き上げ絞り、摘み縫い絞りなどがあり、縫う間隔や針目の大小、布の厚さによりいろいろな模様ができます。

杢目絞り

縫い締絞りの一種です。布地に不規則なしわを縫い出し、その糸を引き締めて染料が入らない部分を作ると、染め上がりが木目のような筋模様になります。

日の出絞り

縫い締め絞りの一種です。染め上がりが太陽が輝いているように見えることから名付けられました。

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